自分の、もしくは子供の身長が将来何センチになるのか、気になったことがある人は多いですよね。
医学的にも、将来の身長を予測する試みは、かなり前から試みられてきました。
もちろん、例外もあるため、正確な予測は難しいですが、それでも、かなり近いところまで予測できることができる手法が開発されています。
この記事では、どんな手法があるのかをご紹介します。
中には、自分で計算できるものもあるので、試しにやってみては?
よく使われる、両親の身長から求める公式
比較的簡単で、日本体育協会でも昔から使っているといわれる式は、
男子の場合
「父親の身長+母親の身長+13」÷2+2
女子の場合
「父親の身長+母親の身長-13」÷2+2
です。
これを現在の水準に合わせたバージョンが
男子の場合
「父親の身長+母親の身長+13」÷2
女子の場合
「父親の身長+母親の身長-13」÷2
で、昔は若い年代の身長の平均身長の伸びが大きかったものの、近年では父親の身長も伸びて、横ばいになっていることを考慮した式だと言われています。
父親と母親の身長が基準になっていることからもわかるように、両親の背か高いと子供の背も高くなるため、遺伝的要素が大きいですよね。
両親の背が低いから、大きくならないかな?と思った人、心配しないでください。
このまま公式が当てはまるなら、兄弟で同じ身長になりますよね。でも、実際には、そうでない兄弟もたくさんいます。
実は、身長に対する遺伝の影響は23~25%くらいだとする説も有力です。
それ以外の要素は、栄養、運動、環境だと言われ、私も、それらの影響が大きいと思います。
成長期の骨年齢から算出する精度の高い方法
話がそれてしまいましたが、遺伝的な要素ではなく、その子の4歳から12歳くらいの時の状態から判断して最終的な身長を予測する方法も
広く用いられています。
TW2(Tanner-Whitehouse 2nd edition)と呼ばれる方法で、1983年に発表されました。
4歳から12歳くらいの年代の子供の手の骨のレントゲンをみて判断し、その誤差は数センチの単位で最終的な身長を予測できるそうです。
骨端線の記事で、成長期の子供の骨には、軟骨部分があり、レントゲンには透けて見えるとお話ししました。
この方法では、その部分に着目し、RUS部分やCarpal部分の骨の形を見て、サンプルと見比べることで、点数をつけていき、最終的な点数をもとに、身長を計算します。
とても精巧な方法ですが、レントゲンやサンプルの本がないとできない方法で、手間がかかるのが難点です。
私たちが気軽に計算できるものではないですよね。
また、成長期の子供にレントゲンをあてるのも、あまり好ましくないと言えます。
その後、2001年に、改良されたTW3法も発表されましたが、そこまで広がっていないようです。
最近では、レントゲンの代わりに超音波で測定する方法なども開発されていますが、いずれにせよ、簡単ではなさそうですね。
番外編:海外で有名な公式
中国で有名な式も載せておきましょう。
いろいろな調査、研究の結果のうちのひとつなので、参考までに。
最終身長 = A + B × 現在の身長
男子の9.5歳の時の身長が130センチなら、
最終身長 = 71.86 + 0.78 × 130 = 173.26センチ
ということになります。