中国語の『棒(bàng)』という言葉を耳にしたことありませんか?
この『棒(bàng)』という言葉には棍棒のような物質的な棒状のものを指す以外に、「すばらしい、すごい」という意味があります。会話などで使われる際は後者の意味で使われることがほとんどですが、実際にどのように使うのかご紹介したいと思います。
『棒(bàng)』はどんな風に使えばいいの?
你好棒(nǐ haǒ bàng)「すごいね」、很棒(hěn bàng)「すごい」というフレーズを聞いたことがあるという方、結構おられるのではないでしょうか?
你好棒(nǐ haǒ bàng)「すごいね」、很棒(hěn bàng)「すごい」、どちらも相手自身もしくは相手の行動を褒めるときに使われます。
例えば初めて会った相手と中国語で流暢に会話したり、特技を披露したりしたときなど相手の中国人から你好棒(nǐ haǒ bàng)「きみすごいね!」と親指を立てて褒めたたえられるなんてこともあります。
『棒(bàng)』の後ろに极(jí)「とても」を付けて棒极了(bàng jí le)「とてもすばらしい、とてもすごい」という使い方もあり、你好棒(nǐ haǒ bàng)「きみすごいね」、很棒(hěn bàng)「すごい」よりも程度はより強い意味を持つ、すごいの中でもよりすごいというニュアンスを持つ表現になります。
じゃあ你好棒(nǐ haǒ bàng)「すごいね」、很棒(hěn bàng)「すごい」、棒极了(bàng jí le)「とてもすばらしい」、など『棒(bàng)』を使った表現は相手を称賛するときにどんどん使えばいいんだなと思いますよね。
でもむやみやたらに使うのは要注意、使い方には多少気を付けないといけない点があります。
『棒(bàng)』を使うと失礼にあたる?
まず、『棒(bàng)』には上から目線で褒める意味合いがあるため、友達の間もしくは年下の人に対して使う言葉で、目上の方に対して使うのは見下しているような印象を与えるため控えた方がいいです。
上司や目上の人に対して你好棒(nǐ haǒ bàng)「すごいね」などと親指を立てて褒めたたえたなら、相手はたとえ褒められたとしても見下されたように感じて気分を害し失礼になってしまいます。
もちろん友達や年下には親指を立てながら上記のフレーズを使うことは問題ありませんので是非使って見てくださいね。
もう一つ注意しなければいけないのは、褒める意味の『棒(bàng)』ですが、前の会話や状況によって皮肉の意味が含まれることがあります。
棒(bàng)を重ねて你好棒棒(nǐ haǒ bang bàng)すばらしい、すごいと同じように表現する使い方があり、上記の他のフレーズ同様、褒める意味あいがほとんどなのですが、前のフレーズによって皮肉や嫌味の意味が含まれることもあります。
例えば、你每次煎蛋煎糊,你好棒棒(nǐ meǐ cì jiān dàn jiān hú le ,nǐ haǒ bang bàng)いつもいつも卵焼きを焦がして、ほんときみってすごいね このような状況で使われる場合には失敗に対する嫌味が濃厚に込められた表現になります。
你好棒棒(nǐ haǒ bang bàng)と言われたからといって安易に喜ぶ前にどのような場面で使われたのかを理解し、必ずしもすごいと褒める意味合いにならないことに注意しなければいけません。
『棒(bàng)』を使った表現は日常生活で頻繁に出てきます。どれも気軽に使えるフレーズなので、注意点を頭に置きつつ、あなたも使ってみてくださいね。