ドメイン移管時に、DNS情報がきちんと設定されているか、どこまで伝播しているかを確認する方法・ステップ・バイ・ステップ

ドメインを移管する際には、ドメインの管理会社が変更され、DNSサーバも変わることが多いです。

変更したばかりだと、新しいDNSサーバに設定した情報と、旧サーバに設定されている情報が混じった状態になり、あるタイミングでアクセスすると、新サーバの情報が見れるのに、別のタイミングだと旧サーバに振られてしまう。。といったことが起こります。

通常、DNS情報の伝播には数時間から数日かかると言われており、新旧の情報が混在してしまう期間を「プロパゲーション期間 」と言います。

基本的には待っていればそのうち新情報に入れ替わるはずなのですが、それまで待つのも不安ですよね。。

そもそも、設定が間違っていたら、間違った状態が数日かけて世界中に浸透していくので、余計ややこしくなってしまいそうだし。

そこで、この記事では、DNSの現在の状態を確認したり、設定がうまくいっているのかを確認したりする手順を記載します。

DNSの現在の状態を確認するコマンド(Windows,mac,linux)

自分のPCからそのドメインにアクセスした場合、どのIPアドレスに名前解決されるかを確認するには、

Windowsの場合はコマンドプロンプト、linuxやmacの場合はターミナルを起動し「nslookup」コマンドとドメイン名を入力します。

//↓↓↓コマンド
>nslookup my.domain.com

//↓↓↓実行結果
サーバ:UnKnown
Address:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx

権限のない回答:
名前: ドメイン名
Address: xxx.xxx.xxx.xxx

このコマンドの実行結果の最後の行の方で表示されるIPアドレスが、自分で設定したものになっていれば、自分のPCからは意図した名前解決が出来ていることになります。

ただし、プロパゲーション期間だと、何度か「nslookup」コマンドを繰り返して実行すると、数回は旧IPアドレス、数回は新IPアドレスが返ってくることもあり、「まだ伝播が完了していないのかな~」と不安に思うことになります。

ローカルPCのDNSキャッシュを消すコマンドを実行して確認してみる

PCやブラウザは、DNSのキャッシュを持っており、一定時間は、名前解決の応答をそのキャッシュから行っています。そのため、DNSを書き換えたばかりの時は、このキャッシュが活きていることもありえますから、その場合は、PCの再起動を行うか、以下のコマンド(ipconfig /flushdns)でDNSキャッシュを削除します。

//↓↓↓Windowsの場合
>ipconfig /flushdns

▼ ▼ ▼ きちんと設定できているかを客観的に確認 ▼ ▼ ▼

さて、キャッシュを削除しても名前解決(nslookup)の結果が新旧安定しない場合は、DNS設定が世界でどのように認識されいるのか、伝播状況はどうなっているのかを確認すると安心ですよね。

以下は、その方法です。

Whoisで、ドメインの基本情報と使用されるネームサーバを確認する

ドメインの情報は「Whois」というコマンドで検索することができます。

ドメインの移管をした場合は、そのドメインの登録者の情報が正しく自分に書き変わっているかを確認するだけでなく、使用しているネームサーバの情報なども確認できます。

特に、ネームサーバは、移管前のサーバが設定されていたりすると、新しいネームサーバで設定したとしても、設定が反映されないということにもなりかねないため、確認しておいた方が安心です。

Whois検索ができるサービスはいくつかありますが、私は、お名前.comのサービスを使うことが多いです。

使い方は簡単で、以下のURLにアクセスして、不正アクセス防止のための数字を入力した後、ドメイン名を記入して「検索」ボタンを押します。

https://www.onamae.com/domain/whois/

Whoisの検索結果は以下のように表示されます。

ドメインに関する基本的な情報と、「Name Server」のところが、自分がDNS設定を行ったサーバになっていることを確認しましょう。

ネームサーバがきちんと設定されていることが確認できたら、そのネームサーバに名前解決を問い合わせてみます。

上記の例で言うと、Nmae Serverの一つが「01.dnsv.jp」なので、そこに問い合わせましょう。

Windowsの場合、以下のように「nslookup + ドメイン名 + ネームサーバ名」と入力します。

//↓↓↓コマンド「nslookup + ドメイン名 + ネームサーバ名」
>nslookup my.domain.com 01.dnsv.jp

このコマンドの結果が、意図したアドレスになっていれば、おそらく大丈夫です。待っていれば、DNS設定が浸透していくでしょう。

▼ ▼ ▼ 心配性なあなたのために ▼ ▼ ▼

たぶん大丈夫だと思うけど、やっぱり心配だなーという方のために、追加の確認方法を記載しておきます。

GoogleのパブリックDNSに問い合わせてみる

比較的伝播が早いと言われているのがGoogleのパブリックDNSサーバです。

「8.8.8.8」や「4.4.4.4」が良く知られていますので、ここに対して問い合わせてみて、意図したIPアドレスが返ってくると、少し安心かな。

//↓↓↓GoogleのDNSに問い合わせ
>nslookup my.domain.com 8.8.8.8

DNSキャッシュの伝播状況を確認できるサイト

最後に、世界中に分散しているDNSサーバでの当該ドメインの設定状況をチェックすることのできるサイトもご紹介しておきます。

「DNS Propagation Checker」というサイトで、世界中のDNSサーバに一気に問い合わせを行い、ドメインに対する名前解決結果を取得してくれます。

ここで確認すれば、設定したDNSレコードがどこまで伝播しているかが分かります。